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自己保持回路の使い道について真面目に考えてみる。自己保持回路を使わない方法も一応…

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こんにちは。生産技術の現場で働くhobbyhappyです。

今回はPLCに代表されるプログラマブルリレーの中で、

よく使われる自己保持回路の使い道について考えてみます。

おそらく、自己保持回路について原理はなんとなくわかっていても、

現場で使ったことがないからどうやってつかうのかな?

なんて思っているんじゃないでしょうか?

使い方は単純ですが、奥の深い自己保持回路。今回はこれを紹介していきます。

この記事を読むことでわかること

自己保持回路の使い道について理解できる。

自己紹介

東証一部上場企業でサラリーマンしてます。

主に工場(生産現場)で使用する検査装置のアプリケーション開発してます。

ヒトの作業を自動化して簡略化するアプリケーションを日々開発中。

2022年5月に転職。現役バリバリの技術者です。
現在は超大手企業の新規事業分野で装置の研究・開発をしています。

Youtubeチャンネルにさまざまな動画を上げています

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そもそも自己保持回路とは?

さっそくですが、自己保持回路についての紹介です。

おそらくここに読みに来たあなたは、自己保持回路について多少の知識はあるとおもいます。

イメージとしては、いったん出力を立ち上げておいて、

何かの条件で立ち下がるようにしておく。

くらいで大丈夫です。

実際にArduinoで自己保持回路を紹介している記事も書いていますので、

自己保持回路についてちょっと自信がない人は読んでみてください。

自己保持回路はどんな動きをする?

自己保持回路は、一度ONの状態になると、

あらかじめ決められた条件になるまでONのまま保持し続けます。

PLCのラダーなんかをやったことがあるとすぐにイメージがつくと思います。

自己保持の動きとしては、あくまでも保持です。

なのでその保持を切る条件を厳密に決めておく必要があります。

例えば、各社PLCのメーカーによって書き方が若干異なりますが、

こんなイメージです。

ラダー図で自己保持回路を表現
自己保持の例

X1X2入力を意味していて、R1は仮想出力です。

斜線が入っているのがb接点(常時ONで、信号が入ってくると切れる)

斜線が入っていないのがa接点(常時OFFで、信号が入ってくるとつながる)

上記の例だと、

X1の状態X2の状態R1の状態R1は自己保持される?
ONONOFFR1自体がOFFなので自己保持されない。
ONOFFONX2がONになるまでX1がOFFでも自己保持される。

こんな感じでR1が自己保持される条件がわかります。

自己保持のいいところは、X2がOFFでX1がONという状態が一度できると

もうX1はOFFにしてしまってもR1はONし続けることにあります。

タクトスイッチなんかだと、人間が押し続けるなんて無理な話ですからね。

自己保持回路はどんな時活躍する?

自己保持は、保持と名前がついているだけに、

出力を保持したいときに便利です。

↑で紹介した記事のように、タクトスイッチを押すとLEDが点灯する回路では、

ただの電気回路にタクトスイッチとLEDを接続しても、

LEDが光るのは、タクトスイッチを押している間だけ。

でも実際には、1回タクトスイッチを押したらずっと点いていてほしい。

そんな時に必要なのが自己保持です。

自己保持を使用すれば、1回タクトスイッチを押すだけでLEDが光り続けます。

また、あらかじめもう一方のタクトスイッチを押すことによって、

LEDを消すように仕込んでおけば、自己保持を解除できます。

イメージがつきにくい場合は、↑の記事を読んでみてください。

ということで、どんな時に自己保持が活躍するか?という問題についての答えは、

電気的に一瞬で終わってしまう内容を、意図的に保持しておくときに活躍します。

自己保持回路をつかわなくてもいい?

ここまで説明してきた自己保持回路ですが、

実はちょっとした工夫で自己保持回路を使わなくても済む場合があります。

例えば、先ほどから説明に使用しているタクトスイッチとLEDの話ですが、

タクトスイッチ
タクトスイッチの例

実はタクトスイッチではなく、オルタネイト式のスイッチに変えてあげればいいのです。

いきなり、オルタネイト式ってなんだよ。って話ですよね。

オルタネイト式のスイッチとは、こんな感じのスイッチです。

トグルスイッチ
オルタナイト式スイッチの例

いわゆるトグルスイッチです。

このトグルスイッチ(画像右側)は、3点それぞれにカチカチ止まります。

そう。つまり3点それぞれに保持されるんです。

ですから、「押して⇒離す」で最終的にOFFになりません。

タクトスイッチは「押して⇒離す」で離したらOFFになりますよね。

なのでタクトスイッチはモーメンタリ式スイッチに分類され、

オルタネイト式スイッチとは別の種類のスイッチということになります。

オルタネイト式スイッチの代表はトグルスイッチですが、

他にも、ロッカースイッチと呼ばれる家の電気のスイッチなんかによく使われるスイッチも

オルタネイト式スイッチの一つです。

オルタネイト式スイッチにすれば、スイッチをONにして出力がONになった状態で保持できますから、

自己保持をスイッチでやっているのと同じことですよね。

オルタナイト式のトグルスイッチについてはパナソニックのHPにわかりやすく書いてあるので、

そちらも参考にしてみてはいかがでしょうか?

他にも、タイマーを使う方法もあります。

あまりオススメはできませんが、センサー類が足りなくて、どうしようもないときや、

あまり他の入出力に影響されないところ、時間できっちり決めておきたいところには使用されます。

具体的には、出力時間をタイマーによって自動的にOFFにするんです。

こうすれば、ONはタイマーで決められた時間がくるまで保持されます。

いろいろと不具合の原因になったりするのでオススメはできませんが…..

まとめ

意外と便利でよく使う自己保持回路についての説明をしてきました。

生産現場だと必須になる知識ですから、

今のうちにマスターしておきましょう。

自己保持回路を実際に体感するにはやはりモノがあったほうがわかりやすいです。

もしマイコンボードに少しでも興味があれば、1枚1000円しないくらいですから

勉強のためにも購入してみてはいかがでしょうか???

Arduinoで自己保持回路について説明している記事をもう一度張っておきますね。

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